バリアフリー演劇
2024 6/18
6月18日(火)に、「東京演劇集団風」という劇団のバリアフリー演劇を鑑賞しました。この劇団は、視覚・聴覚障がいを持った方々のために、数々の名作の演劇を公演しています。この公演では、手話や字幕などを使った配慮がなされていて、あらゆる人々が楽しめる演劇となっていました。
今回は、「ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち」という演劇を公演していただきました。
この公演は、幼い頃から、見えない、聴こえない、話すことができない障害のあるヘレン・ケラーと、彼女に生涯寄り添った家庭教師アニー・サリバンの物語を描いています。互いの可能性を信じて諦めない心が、新しい扉を開いていくところが印象的でした。
生徒感想
中等部二年生
バリアフリー演劇という新しい挑戦の中で、聴覚や視覚的な障害のある方と障害を抱えていない方々、両方が心地よく観ることのできる劇を試行錯誤して作り出しているのが、すごく伝わってきました。例えば、音声ガイドのタイミング。もちろん視覚的な障害を抱える方々のためのサポートともなっていましたが、同時に劇の内容を妨げることはなく、音声ガイド独自のタイミングや特徴を利用して笑いをとり、劇を引き立てていました。また、通訳に立ち位置にも工夫を感じました。具体的な役名はなく、時々登場人物と関係を持つだけのような通訳は、役者と共にステージに立つため、障害のない人々の鑑賞を少し邪魔してしまう恐れがあります。しかし、この劇の通訳は折に触れ目に入るようことはありながらも、劇を妨げることはないように工夫されていました。新しい試みであるこのバリアフリー演劇を最大限たくさんの人に楽しんでもらえるよう、たくさんの試行錯誤をしたのだろうと想像できました。さらに、劇の内容や演技も素晴らしく、最後のヘレンが「言葉」というものの素晴らしさに目覚めるシーンでは感動し、涙してしまいました。
高等部三年生
前の方の席で初めて見たが、やはり近い方が迫力もより一層感じられて、物語の場面に吸い込まれているような感じがした! 言葉だけでなく、些細な手の動きや瞬きそれぞれのキャラクターに合った振る舞い、更には出番ではない人の立ち振る舞いなど見て、演劇とはこのように作られていくのだなと勉強になった。